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ステレオ復調技術 02

Fig3

この現象を利用し実際のMPX ステレオ復調回路が作られます。通常の復調器では、38kHzの信号は方形波が用いられ、半導体のON/OFFを利用しLとRに分離が行われます。実際の波形を図3で見てみましょう。Lは1kHz、Rは無信号です。この可聴帯域の成分に38kHzの正弦波で変調を加えるとコンポジット信号と呼ばれる波形になります。実際には19kHzのパイロット信号も加わっていますが、波形を単純にするため省略しています。

コンポジット信号に38kHzの方形波をかぶせてみましょう。方形波がHiの時L信号が取り出されています。38kHzの成分をローパスフィルターで取り除きL信号を得ます。方形波がLoの時R信号が取り出されますが下段の図のように本来ゼロであるべきですがL信号と同じ成分が見えています。L信号と同じ様にローパスフィルター高い周波数成分を取り除いてもL信号と同じ成分が存在します。これがクロストークです。コンポジット信号の頂点に変調した成分が存在し、それ以外の部分はクロストークの発生原因になります。方形波を用いたステレオ復調器のセパレーションハ僅か13dBです。RにはLと同じ成分のクロストークが存在していますので、Lを逆相にしてレベルを調整し打ち消す処理が行われ、これがセパレーションコントロールです。ステレオ復調器単体では、打消しにより90dBを超えるセパレーションを得ることも可能です。

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