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Atelier AUDILLUSIONの取り組み

演奏の場で聴く音楽とスピーカーから再生される音楽は違いがあって当然ですが、もう少しリラックスして音楽に浸りたいと思います。スピーカーから音が出ているのではなく、コーン紙の振動がストレス無く空間に放出される開放感や抜けの良い音で、部屋の中に収まる演奏の場のイメージを作りたいと考えます。スピーカーから音が出ていると感ずるのは、演奏の場には無い違和感があるからと考えます。聴感は自然界に無い音に想像以上に敏感に反応します。スピーカーは違和感の発生源で様々な問題を引き起こしていますが、スピーカーを駆動する音楽信号にも各種機器により自然界に無い成分が含まれる様になります。電子回路を手がけてきましたのでまずは自分で出来ることから手を付けます。

・回路内の音声信号への干渉の低減

希望する音声信号と関わりの無い成分であれば雑音なので低減する等の処理は比較的簡単です。しかし、回路が動作することによりグランドや電源に発生する希望する信号と相似の成分が含まれ自然界には無い音として聴こえます。この相似の成分が問題を複雑にします。相似であるが故に、波形を観ても歪み率計等で測ろうとしても希望する信号と見分けることが出来ません。何の破綻も無く20Hz〜20kHzまで素晴らしい性能が得られていても、聴いてみると低域が不満、もたつく、かぶるとか、声が鼻にかかる、高域に金属的な響きがあるなど、音質的には様々な不自然さの表現につながります。

要因の一つはグランドの処理により起きます。各回路には希望する信号を処理することで消費電流は処理に応じ変化します。この電流変化はグランドを経由し電源に戻ります。また、複数の回路があれば、次の回路に信号を伝えるために一旦抵抗を介しグランドに電流を流し電位を変化させます。多くの回路はグランドを基準に動作をしますので、一定の電位であるべきグランドが希望する信号に応じて変化し回路に干渉を起こします。

同様な事はデジタル処理でも起きます。ジッターです。ジッターはクロックの揺らぎと言われますが、希望する信号と関わりのない成分と希望する信号の成分があります。希望する信号と関わりのない成分は雑音として出力されますので追求は比較的容易ですが、希望する成分は出力されても見分ける事は困難です。

回路内部で発生する希望する信号相似な成分を低減する事は重要な要素と考えます。

・可聴帯域内(20HZ〜20kHz)に存在する変曲点

電源からの電力の供給を受け信号の処理を行う回路では、電源の性質が出力の音色に大きな影響を与えます。例えば容量性の電源を持つ回路では、高い周波数を扱うほど電源のインピーダンスが下がります。逆に誘導性では、回路で扱う周波数が低くなるほど電源のインピーダンスが下がります。実際の電源では容量性と誘導性が絡み合い回路で扱う周波数により性質が変化します。容量性と誘導性では、音色が異なり容量性から誘導性に変化する変曲点を堺に出力の音色が変わります。この現象は演奏の場の音響特性ではなく、電子回路で起きる事です。回路を駆動する電源の性質を可聴帯域内(20Hz〜20kHz)で平坦もしくは均一にする事は重要な要素と考えます。

もう一つ可聴帯域内で平坦にすべき群遅延特性があります。これまで振幅特性や位相特性が論じられますが、聴感への影響が大きいと思われる特性です。振幅や位相は比較的簡単に測る事が出来ますが、群遅延は位相差を角速度(周波数)差で微分して求めるため手順が複雑であり、周波数が低くなると測定時間がかかりかつ精度が低くなると言う難しさがあり、目にする機会は少ない項目です。

楽器や声が音を発し聴取者の耳に届くには音速により時間がかかります。楽器や声には様々な周波数成分が含まれています。音波は周波数には関わらず、温度のみにより音速が変化します。発音体と聴取者の距離が一定であれば、発音された全ての周波数成分は同じ時間で届かなければなりません。しかし、電子回路で処理される際に、周波数により郡遅延時間の変化が起きる事があります。

実回路で郡遅延時間を正確に測る事は難しいですが、回路シミュレーターで様子を確認する事が出来ます。

回路内部で発生する郡遅延時間を一定(平坦)に保つ事は重要な要素と考えます。

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