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AVCTNEGYの思い出 2

・UT-1Q

SP-6Pの音質に感銘を受けましたが、仲間の車屋からCARオーディオでも使いたいが太すぎて取り扱いが出来ないとの要望がありましたSP-6Pを設計された根岸氏に相談したところ、細くしてもSP-6Pの音の特徴は維持できるので、作ってみようとのことでお願いしました。

出来上がりましたUT-1Qは細いケーブルにも関わらず線材の間に綿糸の介在により一定の間隔が保たれ、外側のケースとの間は紙で滑りを良くする本格的な作りです。SP-6P同様、材料調達の問題でUT1Q MK2にモデルチェンジしましたが、匠の技と言えるほど全く同じ印象で聴こえます。それもそのはずで、の減衰量特性は、ほぼSP-6Pと一致します。

・芯のある充実したエネルギー感
・微弱音の細部まで見通せる静寂感
・豊かな響きを醸し出す安定したエネルギーバランス
・演奏の空間を感じさせる開放感
・楽音に素早く追従するレンジ感
・見通しの良い透明感

これらはSP-6P及びMK2と同じと言えます。しかし、ゆったりとした感じよりは、ややタイトな傾向で、透明感が高く中高域に金属的や刺激的ではない輝きを感じさせる表現力があります。SP-6P及びMK2と組み合わせてバイワイアリング接続も効果的な使い方です。

さらに、径が細いので、ラインレベルのソース機器からのオーディオケーブルにも最適です。

大変に求めやすい価格ですので、一度お試し頂くのに最適です。


・ST-1Q-PCUHD

これまで、Audio Cableは、AVCTNEGYと開発したUT-1Qを推奨してきましたが、新開発のST-1Q-PCUHDが、さらに高音質であることを確認しましたので、紹介します。AVCTの根岸氏が開発されるCableは可聴帯域内に変曲点を持たない癖のない音質が特徴です。低域から10kHzまでほぼ傾きのある直線で増加し、10kHzを越えると僅かに傾きが緩やかになりますが、可聴帯域内で直線と見なせます。低域から高域まで癖のない音質が得られます。

ケーブルは平衡伝送用に設計されています。UT-1Qに似た導体赤白2本とシールド編組で構成されています。それぞれの導体はきちんと位置が保てる様に綿糸の介在が隙間に用いられさらに和紙で重ね巻きされた最近ではあまり見かけない高品質な作り込みがなされています。

RCAコネクタは不平衡伝送となります。赤白2本を各々並列に接続し信号の伝送に使います。シールド編組は片側だけ白に接続しシールド機能のみを使います。信号の経路は赤白で行き帰りの条件は同じです。ケーブルにはPCUHD BALANCED AUDIO CABLE AVCT ST-1Q-PCUHD Designed by AVCTNEGYと捺印があります。この文字列の通りに入力出力を定めます。写真上が入力側、下が出力側で、出力側のみシールド編組が白線に接続されます。目印に黒テープを巻きました。

ケーブルは製造時に文字列に従い引っ張られながら加工されます。このため文字列と逆に入出力を定めるとごく僅かですが音色が異なります。例えばLchを文字列通り、Rchを逆にするとSTEREOイメージが損なわれケーブルの実力が発揮できません。LchとRchで揃えることが肝要です。文字列と逆に使用してもLchとRchが同じであればSTEREOイメージを損なうことはありませんが、わざわざ逆に使う必然もないので順方向で使用します。

この高音質ケーブルの実力を確認して下さい。

<注意>:導体のPCUHDは硬い銅線で、使用を開始してから音質が変化します。さらに、このケーブルはしっかりした構造で巻き癖が抜けるのに時間がかかります。最初抜けや透明感が期待したほどではないと感ずることがあります