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フロントエンドの取り外し 01

古いバリコン式のFMチューナーでは、受信出来ないとか周波数が2MHz以上ずれているという症状があります。調べていくうちにフロントエンドの局部発振回路の不調に出会います。これまで多かった原因は局部発振回路に使われているトリマーの腐食で発振停止や軸を回しても周波数が変化しません。よく見るとトリマーの羽が黒く腐食しています。経年変化による部品不良です。製造されててから四半世紀を超えていますので、交換して直します。

フロントエンドを取り外さないとトリマーの交換が出来ない構造が殆どです。さらにプーリーには糸がかかっており、糸掛けを外すと再起不能になりますので躊躇します。糸掛けを外さずにフロントエンドを主基板から外すには、

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まず、ダイアルを回して周波数を一番下にして、ローテーターの羽をステーターの中に収納し作業中、不用意な事故が起きないようにします。(輸送の際にも羽を収納してください。)この時の指針の位置を記録します。そして、写真のように背面パネル等にあるネジ穴を利用しプーリーに適当な糸をかけ固定します。その上でフロントエンドを固定している半田付けを外します。フロントエンドのフレームの半田付けを外すには大きな熱量のハンダ鏝が必要です。ハンダ量が多い箇所は十分に解けてからピストン式のハンダ吸い取り器が便利です。吸い取り器で除けない箇所はハンダ吸い取り線を使います。フレームや端子とパターンの間に隙間ができフロントエンドが動くようになるまで慎重に作業します。

プーリーの止めネジを緩めプーリーを外しフロントエンドを外します。この時抵抗なくフロンントエンドが外れないとどこかの半田付けが活きていて主基板のパターンを傷つけますので決して無理をしないようにしてください。

無事に目的の部品交換が出来ましたらフロントエンドを元の状態に半田付けし、シャフトにプーリーを戻し、羽の収納状態で記録した指針位置に合わせ、ねじ止めします。よく聞く放送局(スケールの真ん中の84MHz近い周波数の局)に指針を合わせ、交換したトリマーを注意深く回しTメータをゼロに合わせ調整終了です。

トリマーは容量によりいくつかのMAX容量があり、温度特性が異なります。アルプス製フロントエンドでは赤6pFか無色12.5pFが使われました。若干外形は異なりますが「共立エレショップ」等で入手可能です。

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