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・Round Frame Entry Si

今井商事が扱うALR JordanのEntryシリーズの最も小型の機種がEntry Siです。小型ですが、ちょい聞きでは、Entry XLとかわらないバランスで驚かされます。聴き込むと低域の伸びや分解能、能率などで違いはあります。また広い空間ではユニットが小型のため音量に限界はあります。しかし、一般的な家庭空間では、価格以上の音が出ることで発売された頃は話題になりました。また小型なので使いやすく、お勧めです。

この機種もEntry XL同様のエンクロージャー形式です。ツィーターのリングが設けられバッフル端面での乱れを少なくする工夫がなされていますが十分ではないようです。

Entry XL同様のRound Frameを作成しました。小型なので全周を覆う形状にしました。今回は加工が複雑なので、木工所に制作を依頼しました。Entry XLのRound Frame同様、目止めを施した上セラックニスで仕上げました。

Round Frameを装着すると、Entry XLと同様、スピーカーユニットからの音が空間にとけ込み小型であることを意識させない様になります。定位、音場、奥行き、開放感が向上します。バッフル端面での乱れで干渉が起き音質を阻害していました。

Entry XL同様、厚紙で形状を作り、天面、左右に貼付けて効果が確認できれば恒久的な方法を考えることをお勧めします。

・Speaker Base Entry Si

Entry SiにRound Frameを装着し音が空間に溶け込む様になりました、小型スピーカーは設置に注意が必要でスピーカースタンドは重要です。

オーディオの教科書では、ツィーターの高さ(指向性軸)は耳の高さを揃えると言われています。しかし、ツィーターの指向性軸は耳より少し上の頭辺りを狙った方が開放感が得られます。座って耳の高さの設定で、少し体勢を崩し、頭の位置を下げた方が開放的で音場が広がる経験をされたことはありませんか?

そこで、少しバッフルに角度を持たせるためにSpeaker Baseを作成しました。Entry SiにRound Frameを装着しSpeaker Baseに乗せたところです。Spaker BaseはEntry Siの乗せ方で、水平、3度、6度の三つの角度が選べます。

加工が複雑なので木工業者に作成してもらい、セラックニス仕上げです。

僅かですがバッフルを少し傾けると、ツィーターが後ろに下がり、ウーファーとのボイスコイル位置が聴取位置から見て揃ってくるのでリニアフェーズ効果も得られ聴こえ方がかわる要因の一つと思われます。

ツィーターの軸を耳の位置より高くするか、少し傾けること聴こえ方が違うことを確認して欲しいと思います